めがね、ヘッドフォン。彼はいつもの2点に加えてマスクもしているからどうも耳の周りがうっと惜しい。駅の改札のわきに色あせている「おい、小池」のポスターを目にするたびに関係のない小池さんはあるいみ被害を受けていて、この小池は間接的に加害しているのだと彼は心のうちに笑ってしまう。
ジョアンジルベルトが11月の多摩川によくあっていた。彼はいつも秋になると寂しい局を好んで聞く。3月の水が悲しげなのはブラジルの3月だからきっと秋の歌なのだろう。と決め付けている。ホントのところはわからない。
夏の暑さに参って、冬の寒さはもちろん嫌で、春の暖かさとともに来る杉の季節は涙が出るほどいやだ。秋だけが彼の好きな季節だったが、その秋にもブタクサのアレルギーが始まってしまった。こうなるとまだ冬はいい季節だと彼は思う。こうやって人は修正しながら生きていくのだろう。